d_611064 Fake 秘めゴトオーダー ジャンヌダルクー 〜マスター…罪を犯してもいいですか?〜

夜の静寂が、礼拝堂を包み込んでいた。

月明かりがステンドグラスを透かして床に揺れる中、ジャンヌは静かに祈りを終えた。

「……マスター」
振り返った彼女の瞳は、わずかに迷いを帯びながらも、強く輝いていた。

「今日も戦いを終えて……こうして、無事に帰ってきてくれて……本当に感謝しています」
微笑むその顔は、まさしく聖女。

けれど、その手は迷うように自らの胸元に伸び、ゆっくりとローブの紐をほどき始めた。

「でも……私は、あなたに一つだけ――罪を許してほしいのです」
白い肌が、静かに月光に照らされる。

堅牢な甲冑の下に隠されていた柔らかな素肌が、ひとつ、またひとつと露わになっていく。

「神の前では、きっと咎められる行為でしょう。
けれど……今夜だけは、許されたい」
震える吐息が近づく。

彼女の手がこちらの頬に触れ、そっと唇を重ねてきた。

「……ん、ふ……あ……」
抑えきれない甘い吐息が、重なり合うたびに漏れ出していく。

それは聖女の中に隠された、誰にも知られてはならない欲望の音色だった。

「マスター……私……あなたに触れられるたびに……心まで蕩けていくのです……」
肩越しにすがる腕。
潤む瞳。

祈りの言葉とは裏腹に、身体は熱く震えていた。

「もっと……私を汚してください……今だけ、あなたのものに……なりたい……」
聖女の唇は、今――愛の罪を●すために、甘く濡れていた。
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